2012.12.22 sat

新聞1面トップ 2012年12月22日【解説】衆院選ツイッター分析

新聞1面トップ 2012年12月22日【解説】衆院選ツイッター分析


【リグミの解説】

衆院選のツイッター分析
本日の朝日新聞の1面トップは、衆院選ツイッターの分析です。460万件のビッグデータを取り上げています。


主な政党のツイート比率と得票率
              ツイート数    ツイート率    衆院選得票率
自民党         1,507,281      32.8%        43.0%
民主党            999,903      21.7%        22.8%
日本維新の会       835,256          18.2%                11.6%
日本未来の党       562,379          12.2%                 ―


自民党、民主党、日本維新の会の3党のツイート数と衆院選の得票率を比較してみました。自民党が15日間中12日間で、「支持する」「期待する」などの「前向きツイート」が「駄目だ」「嫌だ」などの「後ろ向きツイート」を上回っていたのに対して、民主党は1日のみでした。

自民党は、選挙後半に行くほどツイート数を増やしています。新聞等の世論調査で自民優勢が伝えられて以降と呼応しており、賛否共に注目度が上がったようです。今回のツイッター分析を見ても、マスコミの世論調査が結果として世論の誘導になっている面がないか、検証が必要だと思います(得票率データ:毎日JP)。

ツイート数No.1 「原発」
原発            439,052  9.5%
エネルギー        31,370  0.7%
 (計)                10.2%


原発・エネルギー政策は、ツイート内容のトップでした。しかし、選挙結果には大きく影響しませんでした。ネットの特性として、同じ考えの人々がフォローし合い、リツイートなどしても、発信内容が異なる意見の人々まで浸透していない可能性があります。朝日の記事も、その点を示唆しています。

ツイート数No.2 「経済」
経済政策                 108,833  2.4%
TPP                        102,826  2.2%
消費税                      71,707  1.6%
雇用                          36,091  0.8%
公共事業                   15,815  0.3%
 (計)                                    7.3%


ツイートで2番目に多かったのが経済です。「景気対策」が自民党圧勝の主要因とする世論調査分析(参照:「リグミの解説」①12月19日、②12月14日)からすると、一応納得できる順位です。

ツイート数No.3 「外交」
日中・日韓               102,653  2.2%
日米・安全保障          54,454  1.2%
北朝鮮                      53,068  1.2%
 (計)                                    4.6%


衆院選前に日中・日韓の領土問題が発生し、さらに北朝鮮によるミサイル(ロケット)発射がつづき、「強い外交」を求める空気が醸成されたように思います。

ツイート数No.4 「憲法」  
憲法            147,138  3.2%
違憲状態          9,744  0.2%
 (計)                                       3.4%


憲法は、普通の生活者の間では大きな話題になることはなかったと思います。しかし自民党が「国防軍」を掲げると、改憲を懸念するツイートが増えた、と記事にあります。自民党が4月に発表した改憲草案が「公の秩序の名目で人権を制限する」ものとして、懸念するツイートが広がったともあります。

ツイート数No.5 「社会」  
格差社会                   29,940  0.7%
社会保障                   28,575  0.6%
子育て                       15,194  0.3%
  (計)                                   1.6%


今回の選挙で欠落していたのが「社会」の視点です。格差問題、社会保障の在り方、子育て支援などは、ツイートされていますが、大きな争点に育って行かなかった様子が推測されます。

ツイート数No.6 「復興」  
震災復興                   61,165  1.3%


3.11後、最初の大型国政選挙でしたが、復興の在り方も大きな争点になりませんでした。

ツイート数No.7 「沖縄」   
沖縄                           19,267  0.4%


民主党政権の最初のつまづきは、沖縄普天間基地移設問題でした。オスプレイ配備問題、米軍兵士の犯罪問題と、沖縄の厳しい現実は良化の兆しがありません。しかし、私たちは基地を沖縄に押し付けたまま、ツイートNo.3の外交問題、あるいはNo.4の憲法論議にすり替えられているように感じます。

10億人のインパクト
朝日新聞は、世界中で10億人を超える人たちがツイッターやフェイスブックなどのソーシャルメディアで発信
する様子を「ビリオメディア」と名づけ、これからも特集を組んでいくようです。

ネットの世界は、リアルな世界の反映でありますが、それは正確な像ではなく、かなり偏りや歪みがあると考える必要があります。一方で、ネット以前の世界では考えられなかったスピードと範囲で世界をつないでいます。

これから必要とされるもの、それは、ネットとリアルをシームレスでつないでいく場や仕組みではないで
しょうか。多様性を認め合い、分断に陥らないことが、健全な社会の大前提だと思います。

(文責:梅本龍夫)
 





【記事要約】 「19トンネル天井撤去」

  • 天井板崩落事故を起こした中央自動車道・笹子トンネルと同じ構造を持つ19本のトンネルで、天井板の撤去または、撤去の検討が進められている。全国61本のトンネルの約3分の1にあたる。
  • トンネル内のつり天井の撤去予定は、以下の通り。▽撤去決定=「首都高羽田」「山陽道①関戸②志和③笠井山」、▽撤去時期未定=「北陸道①能生②高の峰③子不和④市振」「長野道立峠」「上信越道①五里ヶ峰②八風山③太郎山」「九州道①肥後②加久藤」「国道122号日足」「国道150号新日本坂」―。
  • 残る3分の2の42本は、つり天井区間が長く、長期間の通行止めが必要となる。撤去できないケースもある。このため、道路管理者は、「つり金具」の増設や点検体制の強化などで対処する方針だ。

(YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/





【記事要約】 「自民に『期待』『嫌だ』つぶやき発熱 ~ビリオメディア」

  • 衆院選期間の19日間、ツイッター上のつぶやき460万件を分析した。自民党は、計150万7281件で、民主党の99万9903件の約1.5倍。
  • 前向きなつぶやき(「支持する」「期待する」など)と後ろ向きなつぶやき(「駄目だ」「嫌だ」など)を比較すると、自民党は「前向き」が「後ろ向き」を上回った日が12日あった。一方、民主党は1日だけで、「駄目だ」という言葉と結び付けられることが多かった。
  • 菅原琢・東京大学先端科学技術研究センター教授(政治学)は、マニフェスト違反を批判された民主党が、2009年の衆院選のように公約を前面に出せなかった影響を指摘。「話題を提供できなかった民主党と違い、良くも悪くも自民党の政策はツイッター上の関心を集めた」と分析する。

(朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/





【記事要約】 「来日韓国人に幹細胞投与」

  • 福岡市博多区の「新宿クリニック博多院」が、研究段階にある幹細胞投与を毎月500人近い韓国人に実施していた。同院は、糖尿病、心臓病、関節リウマチ、パーキンソン病など、多くの病気を治せるとする。韓国では、薬事法で禁止されているが、日本には規制がない。
  • 幹細胞治療は、体の失われた機能の修復を目指す再生医療のひとつとして期待が集まる。国内では臨床研究が進むが、効果や安全性に議論があり、まだ普及はしていない。
  • 厚生労働省の荒木裕人・再生医療研究推進室長は、「再生医療には国民の期待が高い。安全性が確保されないものが広がれば、再生医療全体に悪い影響を及ぼす」と話す。

(毎日jp http://mainichi.jp/





【記事要約】 「LNG調達、最大4割安」

  • 電力と都市ガスの大手が、液化天然ガス(LNG)の輸入価格を引き下げるために、調達地域の多様化を進める。世界の主な天然ガス市場は、東アジア、北米、欧州・アフリカの3地域にあり、それぞれ価格決定方式も異なる。日本は10年から20年の長期契約での購入が多い。
  • 米国の「シェールガス」(新型天然ガス)増産の影響で、世界の需給は緩和しており、今後数年で長期契約が切れるのを機に、割安な地域の調達を増やす。そのことで、東アジア価格の引き下げも狙う。中長期的には、最大4割安い調達を目指す。
  • 原発事故後、火力発電用のLNG需要が急増し、電力料金引き上げの一因となっている。LNG価格を引き下げによって、電気料金の抑制や日本の貿易収支の改善につながる。

(日経Web刊 http://www.nikkei.com/





【記事要約】 「延命策尽きる中小」

  • 中小企業金融円滑化法が来年3月末で終了する。同法は、貸付条件の変更に努めることを金融機関に義務付けたもの。2008年9月のリーマン・ショックなどによる資金繰り悪化を受け、同年12月に施行された時限立法で、2回延長された。
  • 金融庁によると、円滑化法で中小企業が貸付条件の変更を受けたのは、累計344万件、返済猶予額は約96兆円に上る(今年9月末時点)。倒産防止効果があったが、競争力のない企業まで延命させたとの指摘もある。
  • 東京商工会議所が、円滑化法の終了後の対応について金融機関にアンケート(159店舗、複数回答可)したところ、約44%が「代位弁済の請求(保証協会に一括返済を請求)」と回答。また約37%が「金利の引き上げ」を挙げた。国の政策変更に振り回された中小企業が、厳しい立場に追い込まれている。

(TOKYO Web http://www.tokyo-np.co.jp/)




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