2012.07.07 sat

新聞1面トップ 2012年7月7日

新聞1面トップ 2012年7月7日


讀賣新聞

【記事】 被災3県、高卒求人倍増

  • 東日本大震災で大きな被害を受けた岩手、宮城、福島の3県で、来春卒業予定の高校生に対する地元企業からの求人が昨年同月比で2倍以上になった。震災の影響で落ち込んでいた昨年同時期比だけでなく、一昨年比でも上回った。
  • 3県の労働局によると、企業の再建が進んで復興需要が増えたことや、労働局側が早めの求人を企業に依頼したことが、早期の求人増につながったとしている。
  • 高卒者求人数は、岩手県992人(前年比2.3倍)、宮城県2029人(前年比2.1倍)、福島県836人(前年比2.8倍)。

(YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/

【リグミから一言】 雇用は経済のバロメーターですので、未来を担う世代を雇用しようとする動きは被災地の復興につながると思います。若者たちが地元に留まり、地域の活性化につながることを期待したいです。


朝日新聞

【記事】 尖閣、国有化の方針

  • 野田政権は、尖閣諸島を国有化する方針を固め、石原東京都知事に尖閣諸島購入の意向を伝えた。
  • 政権幹部は既に地権者側と交渉しており、購入を前提に折衝を進めている。
  • 政権は年内に国有化のめどをつけたい考えだが、領有権を主張する中国や台湾が反発を強める可能性がある。

(朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/

【リグミの補足】 韓国の武装警察の竹島常駐や、ロシア首相が国後島を訪問するなど、領土問題では実効支配の動きが強まっているように思います。石原都知事の対抗的な動きに、政府が背中を押された形になりました。


毎日新聞

【記事】 女性宮家、複数案を併記

  • 政府は6日、女性皇族が結婚後も皇室にとどまる「女性宮家」創設をめぐり、今秋までにまとめる皇室典範改正の素案に、2案を軸に複数案を併記する方針を固めた。
  • 2案は、「①今の内親王3人に限り宮家を創設」、「②女性皇族が結婚して皇籍離脱後も内親王などの称号を保持する」。いずれも皇位継承権は持たず、1代限りとする方向。
  • 政府は割れる世論に配慮して素案段階の一本化は見送り、その後各党や国民からの意見を募り、年内をめどに集約する。来年の通常国会で改正案提出を目指す。

(毎日jp http://mainichi.jp/

【リグミから一言】 天皇制を語ることは、戦後長らくタブーでした。皇位継承問題に端を発した「女性宮家」などの議論に国民が参加することは、良いことだと思います。象徴天皇制は戦後60数年を経て成熟化してきました。これを未来にどう継承していくのか、国民的議論をする時期に来ています。


日経新聞

【記事】 金利不正、疑惑広がる

  • 金融取引の国際的な基準金利である「LIBOR=ロンドン銀行間取引金利」の信頼性が揺らいでいる。
  • 英バークレイズを含む複数の巨大銀行が、示し合わせて金利の不正操作にかかわっていた疑惑がある。
  • 世界中で企業向け融資や住宅ローンなどの指標として使われる基準金利の水準が、歪んでいた恐れがある。

(日経Web刊 http://www.nikkei.com/

【リグミから一言】 LIBORといえば権威と信頼のある金利というイメージでしたので驚きです。しかし過去にも不正疑惑は繰り返しあったようです(参照:Wikipedia)。


東京新聞

【記事】 生命の湿地、国策が翻弄 ~渡良瀬の未来

  • 絶滅危惧種を含む動植物の生態系維持に欠かせない渡良瀬遊水地の「ヨシ焼き」が、東京電力福島第1原発事故の影響で、2年連続で中止となった。
  • ヨシ焼きをすれば、焼却灰が周囲に飛散するため、周辺住民から中止要望が相次ぎ、ヨシの採取者でつくる組合も「安全性の確証が得られない」と断念せざるを得なかった。
  • 一般廃棄物の焼却灰や食品と異なり、野焼きについては省性物質の基準値がなく、安全性を明示するのが難しい。


(TOKYO Web http://www.tokyo-np.co.jp/

【リグミの補足】 ヨシ焼きをする遊水地は元々、「日本の公害の原点」とされる足尾鉱毒事件の事件収束のために国が整備した鉱毒沈澱池なのだそうです。「鉱毒は地中に沈殿し、遊水地は貴重な動植物を育む湿地に姿を変えた」、と記事にあります。原発という国策から生じた事故災害に再び翻弄される渡良瀬遊水地の特集記事です。