2012.07.02 mon

新聞1面トップ 2012年7月2日

新聞1面トップ 2012年7月2日


【リグミの解説-①】 毎日新聞と東京新聞が、故金正日総書記の原爆生産指示をスクープしています。両紙がそれぞれ入手したとする資料は、朝鮮労働党の内部文書。「金総書記死後の今年2月に作成した19ページ。国際情勢などが詳細に解説されており、党の中堅幹部教育用とみられる」(毎日新聞)「10数ページに上る文書は党中央委員会が2月、中堅クラス以上の党幹部を配布対象として作成、内政と外交の方針を列挙している」(東京新聞)とありますので、同一の資料と思われます。

北朝鮮は、今年4月13日に敢行したミサイル発射実験に失敗しましたが、その目的は「高度静止気象衛星データ受信機」の打ち上げにあると主張していました。しかし周辺国や国連安保理は、これは弾道ミサイルであり、開発・発射の停止すべきと要求しているものでした。今回のスクープ記事にはミサイルのことは触れられていませんが、北朝鮮が核弾頭ミサイルの開発を進めていると見るのが一層現実的になったと思われます。今後の展開に注目です。
 

リグミの解説-②】 大飯原発が7月1日に再稼働されました。朝日新聞はトップ記事として扱い、読売、毎日、日経、東京の各紙も1面で大きく報道しています。その報道姿勢が2つに分かれていることが、写真とサブ見出しに象徴的に表れています。

原発再稼働を評価する姿勢

読売新聞
写真     「中央制御室の様子」を写す代表撮影
サブ見出し 『原発ゼロ、57日ぶり解消』

日経新聞
写真     「中央制御室の様子」を写す代表撮影
サブ見出し 『原発ゼロ、2ヵ月で解消』

産経新聞
写真     なし
サブ見出し 『8日にもフル稼働』

 

原発再稼働を評価しない姿勢

朝日新聞  
写真     「警察官の強制排除に抵抗する再稼働反対市民」の姿を撮影
サブ見出し 『反対派排除』
毎日新聞 
写真     「警察官の強制排除に抵抗する再稼働反対市民」の姿を撮影
サブ見出し 『原発周辺、警察隊がデモ排除』
東京新聞
写真     「警察官と向かい合う再稼働反対市民」の姿を撮影
サブ見出し 『安全確証なく起動』 


読売新聞と日経新聞は、社会面では再稼働反対市民の様子を報じています。朝日新聞は社会面で、安全面についての懸念を報じています。毎日新聞は社会面で、東京と横浜でのデモについても報じています。東京新聞は社会面で、警察の強制排除の様子を報じています。 逆に産経新聞は、社会面で『「長かった」地元安堵』という見出しの記事を掲載、デモについては、大飯原発に通じる道路を車を並べて封鎖する再稼働反対グループの様子を撮影した写真を使用しています。

ちなみに、福井県おおい町における再稼働反対デモの参加者は数百人規模だったようです。具体的には、読売「約400人」、朝日「約200人」、毎日「300~400人」、日経新聞「数百人」、東京新聞「約300人」。

こうして各紙を見比べると、写真(映像)が持つインパクトが印象的です。読売と日経の代表撮影写真は、どこか「北朝鮮の指導者の様子を伝える公式写真」を彷彿とさせるものでした。一方の朝日、毎日、東京のデモ現場写真は、市民が警察と対峙している構図を使うことで、デモの質(「国家権力への抵抗」のイメージ)と量(「参加人数」のイメージ)を大きく見せています。それに対して、産経新聞の社会面の写真は、「乱暴な騒ぎは信用をなくすだけだ」という地元住民の言葉を添えることで、再稼働反対グループが社会的に逸脱した行動をしているという印象を作っています。


讀賣新聞

【記事】 週内にも小沢新党

  • 民主党の小沢元代表は1日、正式な離党表明を2日に行う考えを明らかにした。同調者は衆参を合わせて50人を超える見通し。
  • 小沢氏は早ければ週内に新党を結成する意向で、新党本部を都内に確保するなど、準備を本格化している。
  • 野田首相は2日の民主党役員会で、税と社会保障の一体改革関連法案の衆院採決で反対票を投じた小沢氏ら造反議員に対する処分を発議する。

(YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/


朝日新聞

【記事】 大飯3号機再起動

  • 関西電力は1日、大飯原発3号機を再起動した。東京電力福島第1原発事故後、定期検査に入った原発が再起動する初めてのケースとなる。
  • 国内の原発は5月5日に北海道電力泊原発3号機が定期検査に入り、50基すべてが停止していた。大飯3号機の再起動により、約2ヵ月で「原発稼働ゼロ」状態が終わった。
  • 政府は夏の電力不足に備え、2日から沖縄電力を除く9電力会社管内で「節電期間」を開始する。

(朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/


毎日新聞

【記事】 金正日氏ウラン核兵器指示

  • 北朝鮮の金正日総書記が生前、プルトニウム型核爆弾と並行して、ウラン濃縮による核兵器の開発支持もしていたことが、毎日新聞が入手した朝鮮労働党の内部文書でわかった。
  • 国際社会はウラン濃縮は「核兵器製造の疑いがある」と非難し停止を求めていたが、北朝鮮はウラン濃縮活動を「原発燃料生産という平和利用目的」と一貫して主張してきた。
  • しかし内部文書には、ウラン濃縮が軍事目的である点が明記されており、これまでの北朝鮮の主張が完全に覆されることになった。

(毎日jp http://mainichi.jp/

日経新聞

【記事】 医療・航空で規制緩和

  • 政府の行政刷新会議(議長・野田首長)は、医療と航空の産業活性化を軸に規制緩和に取り組む。
  • 医療分野では、予防接種の対象となるワクチンの範囲の拡大や医療機器の審査の迅速化を打ち出す。航空分野では、航空機の修理や点検に関する規制緩和を提案し、格安航空会社(LCC)の国際競争の底上げを狙う。
  • 政府は、2013年度の法改正を念頭に作業に入る。

(日経Web刊 http://www.nikkei.com/


東京新聞

【記事】 故金正日総書記が原爆生産を指示

  • 北朝鮮の金正日総書記は生前、北朝鮮が進めるウラン濃縮活動について、高濃縮ウランを原料とした核兵器を大量生産することを第一目的とするように指示していた。東京新聞が入手した朝鮮労働党の内部文書で判明した。
  • 北朝鮮はこれまで、ウラン濃縮は電力生産のための低濃縮であり、「核の平和利用」であると対外的に主張してきた。
  • ウラン型原爆開発に対する金総書記の指示が明らかになったのは初めて。公的文書で確認されたことで、核問題の行方に大きな影響を及ぼしそうだ。


(TOKYO Web http://www.tokyo-np.co.jp/